トップページ > これまでの岩手県の施策
岩手における医師確保対策:医師養成奨学金制度
- 平成20年度から従来の奨学金制度の拡充や新設を行い、現在、県医師修学資金、医療局奨学金、市町村医師養成修学資金の3制度により合計で55名の貸付枠を設け医師を養成
- 奨学金養成医師は、県内の対象医療機関において、6~9年間、地域医療に従事
- 平成20年度に貸与を受けた奨学生は、平成28年度以降、順次従事対象医療機関に配置
- 養成医師について、全国に先駆けて各自のキャリア形成と地域の医療機関への勤務が両立できるような配置調整の仕組みを構築しています。
奨学金制度名称 | 貸付枠 | 義務年限 | 貸与金額 (6年貸付総額) |
---|---|---|---|
岩手県医師修学資金 | 15名 | 9年間 | 3,050万円 |
医療局医師奨学資金 | 25名 | 6年間 | 国立大学1,440万円 私立大学2,160万円 |
市町村医師修学資金 | 15名 | 6年間 | 国立大学1,440万円 私立大学2,200万円 |
5つの視点による医師確保対策
医師のライフステージに対応した
「医師確保対策アクションプラン」により総合的に推進
- ActionⅠ:育てる 高校生
(奨学金制度の実施、高校生向け医学部進学セミナーの開催) - ActionⅡ:知ってもらう 医学生
(医学生に対する臨床研修病院合同説明会、合同面接会の開催) - ActionⅢ:残ってもらう 研修医
(指導医講習会開催、認定医・専門医とリンクする後期研修受入態勢整備) - ActionⅣ:住んでもらう 定着医
(勤務医の勤務環境向上支援) - ActionⅤ:働きかける
(医師不足解消に向けた国に対する働きかけ、県民への働きかけ【平成20年に着手】)
「県民総参加型」の地域医療体制づくり①
- 医師不足による過重負担により勤務医が疲弊、更なる医師不足を招く要因
「県民総参加型」の地域医療体制づくり②
医師不足の悪循環を断ち切るため、岩手では、全国初の試みとして、平成20年から県内の保健・医療分野から産業界、学校関係団体、行政等の団体が参画した「県民みんなで支える岩手の地域医療推進会議」を設置し、地域医療を支えるための県民運動を展開
- 県民一人ひとりが地域医療を支える担い手となった「県民総参加型」の地域医療体制づくりに向けて、県民への普及・啓発活動を推進
- みんなの力を医療の力に!をスローガンに、地域医療の現状についての理解、医療機関の役割に応じた適切な受診、日々の健康管理など、県民へのメッセージを発信
「県民総参加型」の地域医療体制づくり③
奨学金養成医師の定着に向けた取組
- 岩手県では、平成22年度から、いわて医学奨学生サマーガイダンスを開催
知事と医学奨学生が地域医療について、直接語り合うことで、地域医療の現状や県民の期待の大きさを理解してもらい、多くの医学奨学生に、将来、地域医療の担い手として定着してもらうことが狙い
まとめ
- 医師確保をはじめ、県民総参加型で地域医療を支える取組など、地域医療を守るために様々な取組を実施
- 医師確保の継続的な取組や新たな取組にも着手しているが、岩手の医師数は「全国との格差」が拡大
医師が不足・偏在している状況では、県独自での取組に限界
地域医療崩壊の危機を克服し、地域医療を再生するための根本的な解決には至らない